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手から手へ 心から心へ
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 このうちわをデザインしたジャクリーヌ(Jacqueline)はカナダのケベック市在住のグラフィックデザイナーです。「日本は心のふるさと」と語る彼女は、日本人と日本の文化を心から愛し、昨年、30年ぶりの来日を前に胸を躍らせていました。そして迎えた3月11日、羽田へ向かっていた飛行機はあと少しというところで引き返すことになります。同乗の日本人乗客は翌日再度日本へ向かいましたが観光客であるジャクリーヌはスタッフに訪日を諦めるように説得されました。自宅に戻った彼女はテレビに映し出された東日本大震災の惨状に言葉を失い、この悲しみを日本の地で日本の人たちと分かち合いたかったと電話の向こうで泣きました。
 私たち日本の友人は彼女の日本への思いに感謝すると同時にどうにかして被災されたみなさまにその気持ちを届けたいと考えました。そして出来上がったのがこのうちわです。ジャクリーヌは、亡くなった方々への祈り、愛する人、大切なものを失った方々と原発事故のためにふるさとを離れなくてはならない方々への慰め、そして日本の再生を願って「花」を描きました。最初は三人から始まった「ジャクリーヌのうちわ」プロジェクトでしたが友達から友達へと輪は広がっています。日本各地にいらっしゃる被災されたみなさま、その方々を支えているみなさま、復旧と復興に立ち向かうみなさまへのささやかな応援ですが私たちは来年も再来年もずっと応援していきます。今年の3月15日、ジャクリーヌは念願の来日を果たしました。
ジャクリーヌうちわ一枚のうちわがひとりひとりの心を乗せてそれを必要とする人のもとへ届きますように。最後にうちわ制作に全面的にご協力いただいた香川県丸亀市の塩屋団扇商工業協同組合のみなさまに心よりお礼申し上げます。
「ジャクリーヌのうちわ」発起人
ジャクリーヌ、みちこ、るみ
2012年 夏
 うちわの裏面には鉛筆やマジック、クレヨンなどが使える紙を貼ってありますのでメッセージを書いていただけます。ご自分で手元においていただいても、お友達に差し上げても、被災地に送っていただいてもかまいません。どうぞお好きなようにご利用ください。